おめでたい色2【紅梅色(こうばいいろ)】伝統色×家紋

2007.01.02

おめでたい色2【紅梅色(こうばいいろ)】伝統色×家紋のグリーティングカード

【紅梅色(こうばいいろ)】
梅は桜とともに古くから日本人に親しまれてきた花です。花の美しさとともに、芳香を楽しむことができるのも梅の良さといえます。この色は梅の花に由来する、かすかに紫みを含む明るいピンク色です。日本の歴史の中では、平安時代の後期にとても人気がありました。

平安の女房装束である「重ねの色目(かさねのいろめ)」にもこの色にちなんだ配色があります。たとえば『紅梅』という重ねは、表が紅梅色・裏が蘇芳でした。『紅梅匂(こうばいのにおい)』は、表が紅梅色・裏が薄紅梅です。ここでいう表・裏とは、絹の衣のことです。それぞれ違う色の絹が、表・裏と2枚重なることによって生まれる、微妙な配色を楽しんでいたのでしょう。

重ねの色目にはとても多くの種類があり、暦に合わせて用いるしきたりがありました。つまり、春には春の色があり、夏には夏の色があったわけです。このしきたり(配色ルール)を知らないことは、宮廷女房として恥ずかしいことであったとされています。

【家紋について】
(グリーティングカードに使用した家紋名称)梅鶴
(ポストカードの左上に大きく使用した家紋名称)蛤形梅の枝

梅の紋が天神さまとご縁の深いものであることは、紅色のコラムでご紹介したとおりです。梅の紋には非常に多くの種類がありますが、大別すると梅の花そのものをデザインした『梅紋』と、梅の花をデフォルメして五つの丸としてデザインした『梅鉢(うめばち)紋』に分けられます。

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