イチョウの葉で学ぶ色彩学

2011.12.05

先週末の急激な冷え込みのためか、
今、近所のイチョウの葉が
目にも鮮やかな黄金色に色づいています。

この季節、
駅までの道のりが楽しくて仕方ありません。

東京には至るところにイチョウ並木がありますから、
紅葉といえば、紅葉(もみじ)の赤ではなくイチョウの黄色。

東京都から平成19年に発行された、
景観形成における色彩の考え方と建築物の色彩に関する手引書
『東京都景観色彩ガイドライン』という冊子があるのですが、
その中では、色彩の基本的な考え方(マンセル表色系)を
イチョウの葉を用いて解説しているんですよ!【画像:中央】

そういえば、東京都の木はイチョウ。

ゴミ収集車などにも、
イチョウの葉と東京都の頭文字「T」をデザインしたという
シンボルマークが付いています【画像:右】

ちなみに、鮮やかに色づいた時のイチョウの葉は、
マンセルで5Y 7/8と表記されています。

澄み渡る青空の下では、もっともっと鮮やかな印象があるので、
彩度が8しかないというのは、意外な感じがします。



つい先日も、
環境色彩コンペティション『グッド・ペインティング・カラー』の
応募作品を審査させて頂く機会を頂いたのですが

景観の色彩においては、
色相や明度以上に彩度(さいど…色の鮮やかさの度合い)が
大切であることを痛感させられました。


景観色彩において鮮やかな色は
期間限定であるから美しいのだと思います!


たとえば・・・桜並木の近くに立地するマンションの外壁が
実際の桜の花以上に鮮やかなピンク色になっているケースなどは
残念ながら、決して美しいとは言えません。



いつもお読み頂き、心より 感謝申し上げます!


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