虹の七色ってどんな色?…今日のあなたは何色人間?(25)

2006.12.23

【画像:左…ノートルダム寺院のステンドグラス】

虹の七色ってどんな色?…今日のあなたは何色人間?(25)

※「色人間シリーズ」はこれで最終回です (^o^) 続けてご覧頂き、本当にありがとうございました!! 次回からはテーマを変えて、引き続き 色彩コラムをお届けします。金色・銀色についてのリクエストを頂いておりますが、少しお時間を頂き、十分にトピックスを集めてから、改めて書かせていただきたいと思っています。

虹色の心理的な側面をのぞいてみましょう。

《虹色から連想されるイメージ》幸福な・調和した・完全な・祝福された・希望の・未来の

《虹色にまつわるトピックス》

■虹にまつわる伝説は世界中に数多く存在しています。最も有名なのは、ギリシャ神話における虹。これは女神イリスが姿を変えたものとされています。古代スカンジナビアの人々は、戦死した英雄たちが神の宮殿に行くための橋だと考えていました。アフリカのタンザニアに伝わる民話ではこうです。[ むかしむかし、地上を伝染病が襲った時、動物たちは皆 病気になってしまいました。ところが空を飛べる鳥や蝶は病気にかからず、動物たちを一生懸命看病しました。そのおかげで元気を取り戻した動物たちは、御礼として鳥や蝶に美しい色を塗ってあげました。ところが その色がまだ乾かないうちに、大雨が降ってきました。雨が止んだ時、空には大きな虹がかかっていました ] いかにも地域性が感じられて面白い話です。

■アートセラピストにとって、子供の描く絵の中に虹が現れるのは とても喜ばしいことです。何らかの事情があって、社会の中でうまく生きていけない子供たちに対し、治療の目的で継続的に絵を描いてもらうとします。ある時、その子の絵の中に虹がかかる。「ああ、この子は何かを越えたんだなぁ…」と安堵するといいます。これは阪神淡路大震災の直後からボランティアでアートセラピーの活動をされていた方から直接伺った話です。

■バウハウスにおいて教師をしていたヨハネス・イッテンが著した『色彩の芸術』の中には、シャルトル大聖堂のステンドグラスの色彩に関する記述があります。その一部を引用すると「ステンドグラスの窓は、いわば誰にでも判る[きらめく象形文字]であった。その神秘的な華麗さは、キリスト教信者たちに、神々しい超俗的な体験を与えた。この視覚的な体験は高い精神生活への直接の招待状であった。(中略)ステンドグラスの窓は太陽をその軌道に沿って追ってゆくようにつくられている。太陽光線が絶えずその角度を変えるにつれて、ステンドグラスの色彩も時々刻々異なる様相を示す。その半透明なガラスは宝石のような光沢を放っている」
ステンドグラスとは、文字の読めなかった文盲の人々にとって、聖書を知るための「絵物語」でした。と同時に光と色の癒し効果もあり、結果的に人々を深い信仰へといざなったのでしょう。

■ファッションにおける多色配色は、中世ヨーロッパでは道化師・芸人の着るものでした。ずっと後の時代…1960年代後半になって、サイケデリック・アートの出現が極彩色のファッションを生み、同時期のポップ・アートの流行はカジュアル感の強いマルチカラー配色をファッション界に浸透させました。

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