《実りの色6》 柑子色(こうじいろ)

2008.10.13

《実りの色6》 柑子色(こうじいろ)

昨年に引き続き、日本の伝統色の中から今の季節に関連した色をご紹介します。
もとはグリーティングカードの制作のために選んだ「秋の10色」。
既に柿色(かきいろ)・落栗色(おちぐりいろ)・黄蘗色(きはだいろ)・蘇芳色(すおういろ)・撫子色(なでしこいろ)はご紹介済みですので、今回は柑子色(こうじいろ)・紫苑色(しおんいろ)・浅葱色(あさぎいろ)・抹茶色(まっちゃいろ)・葡萄色(えびいろ)を順次ご紹介して参ります。

◆秋をイメージする色にはオレンジ系のものが多いと思いませんか?
地域差もあると思いますが、ちょうど今頃は金木犀(キンモクセイ)の季節。小さな小さな花ですが、その香りはびっくりするくらい強いものですね。外を歩いていて金木犀の香りがする頃になると、「またこの季節になったんだなぁ・・・」と思います。

◆今回ご紹介する「柑子色(こうじいろ)」は、柑子蜜柑(こうじみかん)の実の色に由来する色名です。普段私たちに馴染みのある温州蜜柑(うんしゅうみかん)に由来する「蜜柑色(みかんいろ)」よりも、やや黄みの強いオレンジ色を柑子色と呼びます。

◆平安時代の女房装束である「かさねの色目」では、秋の終わりに着用する色とされていたようです。

◆今回のグリーティングカードに使用した家紋は「月輪に陰豆夕顔」です。つまり、お月様の輪の中に夕顔という意匠なのですが…しばし眺めていたら、ミカンを上から見たようにも感じられ、柑子色とコラボレートさせてみました。

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